母音空間法 1)
母音空間法は内観共振法につづいて行う修練法です。位置づけとしては、
内観共振法:緩める
母音空間法:安定させる
私の実感は、内観共振法では内部が緩み、母音空間法では緩んだ内部と外部とのつながりを感じます。ですから、修練の順番は内観共振が先です。緩ませてから、内外のつながりを感じる。
部分が部分として完結していなければ、全体の中での役割を果たせない。勝手なことをしてしまっては「一」になれないし、「一」を感じられないと、大野一道先生はよくおっしゃいます。内観共振法で十分に緩んで自我の束縛を解き、母音空間法で身体のそれぞれの部分が調和して自由に役割を果たせるようにします。
「真の姿勢」や仙骨の動きについては、前回の投稿の「母音空間法 1)」を参考にしてください。
前回に引き続き、若井多恵子さん(たえちゃん)にモデルになって頂きました。たえちゃん、お忙しい中、ご協力をありがとうございました。
横隔膜の水平
①: 真の姿勢から仙骨を後傾させ、手の平を横隔膜がある肋骨の下から2番目に合わせます。この状態でハミングを行います。
②: 徐々に仙骨を起こし、肋骨に沿って手を開いていきます。 ②の状態のところに来たら、口を「イ」に開いて、自然に「イ」を発音します。ここが母音空間法の難しいポイントですが、発音自体はハミングで完結しており、 口を開いたから、聞こえる音が「イ」になるだけです。無理に「イ」を言うのではありません。無理に言う「イ」は喉だけの音で、全身に響きません。
「イ」を発音しながら、口を閉じたらハミングに戻ることを確認してみましょう。
③: 「イ」を発音しながら、手を開ききります。このとき、横隔膜が声帯と共振していることが感じられれば、最高です。
横隔膜の振動は本当に分かりにくいですが、辛抱強くやれば、なんとなく感じられます。
頭、胸、お腹を分かつ、声帯と横隔膜を感じるのが、この修練法の目的です。3部位が分かたれ、それぞれの働きができて初めて「一」です。
横隔膜の水平のポイント
母音空間法は、この横隔膜の水平が一番難しいです。
もちろん、見よう見まねで動作はできます。しかし動作中に、横隔膜が水平になって安定していると感じるのが難しいのです。
そもそも、「横隔膜の水平」って、なんでしょうか?大野先生のお話から抜粋します。
【2018年12月21日のレッスンでのお話】
僕の声ね、ゆれてますでしょ。揺らしてる訳ではないんですよ。聞いてくださいね。
(横隔膜の水平をする)
これは何かというと、声帯が波打っているんです。声帯が波打つのに、声帯よりさきに横隔膜が波打って、それが声帯に反射している。解放された状態で、声が出ているということは、全部が共鳴しているんで、まずやっぱり内側の、僕は内面の確立と言っているんですけど、空気が満ちるところを胸郭、お腹もはいりますけど、胸郭がこうふっと広がって、外の空間にぴたっと合うような感覚になります。そのとき、横隔膜が安定する。こう上がっているのが、下がって安定します。これを横隔膜の水平と呼んでいますが、物理的水平ではなく、感覚的水平。水平を捉えたら、安定した横隔膜がいつも内面の動きに対して、反応しているんですね。声が出るときも、内側に何かを感じて、横隔膜が反応すると、その反射で声帯が反応するという。これが、本当に自然な声なんです。普通の場合は、皆さん、ここ胸と声帯が離れて、声を出そうとするから、変な声になるんです。
だから、いつも、うーん(ハミング)この延長線上で、声がでると、いつも全体が共振してしゃべれてるわけですね。
—-抜粋終わり
ね!わかったような分からないようなお話でしょ。。。何を言ってるのかなぁって、文字起こしして勉強し、実際に修練を重ねていくうちに、だんだんはまって、これがたまらなく面白くなってくるんですよ~
眉間のチャクラから出る「イ」
①: 真の姿勢をとり、人差し指の額の中心のチャクラにあて、ハミングをします。
②: ハミングをしながら仙骨が後傾し、後傾が完了したところで、人差し指で額の振動を感じながら、口を「イ」に開いて、自然に「イ」を発音します。
このとき、眉間のチャクラからぽんと「イ」がでます。
母音空間法はすべてそうですが、母音をだしても口を閉じたらハミングに戻っているように、母音を発音します。
②~③: 徐々に仙骨が起き、手が上下に開いていきます。
このとき、宇宙の天頂と地球の核を結ぶ普遍の氣に、自分の中にある相対の氣を沿わせる様に手が動きます。
みぞおちのチャクラからでる「エ」
①: 真の姿勢をとり、人差し指の額の中心のチャクラにあて、ハミングをします。 そこから口を「イ」に開いて、自然に「イ」を発音します。
②: 「イ」を発音しながら、仙骨が後傾しながら両手が下がっていき、 みぞおちに両手の親指をあてます。 そこから手が放れながら、自然に「エ」を発音します。
この後、仙骨が起きながら、手が広がって行きます。みぞおちのチェクラから、氣が出て行くのを感じます。「エ」は自分から世界に拡がっていく動きです。押し出すように手を動かさず、広がりを感じてください。
③: 継続して「エ」を発声しながら、仙骨が起ききったところで手が拡がりきります。
頭頂のチャクラ「ア」と最下部のチャクラ「オ」
①: 真の姿勢をとり、人差し指の額の中心のチャクラにあて、ハミングをします。そこから、口を「イ」に開いて、自然に「イ」を発音します。
②: 「イ」を発音しながら、仙骨が後傾しながら両手が下がっていき、みぞおちに両手の親指をあてます。そこから手が放れながら、自然に「エ」を発音します。この後、仙骨が起きながら、手が上に上がって行きます。
③: 継続して「エ」が発声しながら、仙骨が起ききったところで人差し指が頭頂に当たります。そこから手が放れながら、自然に「ア」を発音します。
④: 「ア」を発声しながら、両手を横から降りてきます。
⑤: うずくまり、「オ」を発声します。このとき、全てのチャクラがつながって解放されているのを感じます。
身体の前と後ろの空間を結ぶ「ス」
①: 真の姿勢をとり、前の空間をかき集めるように、手を拡げます。ここではハミングはせず、無言です。
②: 無言のまま、実際に前の空間をかき集めるように、手を胸に近づけます。
③: 「ス」と発音しながら、かき集めた空間を胸のチャクラ(みぞおちから5cmぐらい上)に入れます。
④: 前方の空間は胸のチェクラを抜けて、後方の空間と繋がります。これをリラックスして感じます。
この「ス」を一回して、前後の空間が一体になったことを実感した後、続けて「ス」「イ」、「ス」「エ」、「ス」「ア」「オ」の動きをします。ここで「イ」等は前に説明した動作になります。
ありがとうございました
最後までご覧頂き、誠にありがとうございました。以上で、レッスンで教わってる動作のほぼ全てです。
実際のレッスンでは、大野先生がどんどん解放されてハミング、母音がレッスン会場に響き渡ります。そうは言っても、特別に息を使ってるわけではなく、解放の度合いが深まるにつれて、共振がいや増しにますからです。
よろしければ、本当に是非一度、レッスンに参加してみてください。
それでは!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません