国の借金問題

2022年7月30日

国の借金がどんどん膨れている!大変だ!!このままでは国がつぶれてしまう!!とのお話はよく聞きます。消費税を上げ続けている自民党が選挙で勝つのも、国(政府)の借金を減らす必要があると、国民が判断したからでしょう。

政府の総債務残高は以下です。

 1982年:166兆円

 2002年:808兆円

 2022年:1462兆円

 2022年日本のGDP:537兆円

ものすごい勢いで政府の借金が増えていて、今はGDPの2倍以上の借金です。

借金をへらすために歳出を減らすといっても、もう限界まで削っています。

消費税率を30%にし、消費増税による経済にダメージがないと仮定すれば、何十年の後に完済できるようですが、実際には30%の消費税は日本経済を殺してしまうでしょう。

経済成長させて税収を増やすという意見もあります。名目成長率4%になると、何十年後には返せるようですが、成長し続けられる保証はどこにもありません。リーマンショックのような国外的な要因で経済が落ち込むこともあるでしょうし、経済をふかすとバブルになり、バブルはいずれ崩壊します。

そこで財政再建とデジタル円の導入の両方を同時に達成させようと考え、参政党の松田学氏が提案したのが、「松田プラン」です。松田氏は大蔵省出身で衆議院議員の経験もある、財務に精通した政治家です。このプランを、動画9本を使って分かりやすく解説しておられます。

あまり細部に入り込んでしまうと、迷子になってしまいますので、ごく簡単に概略を説明します。

【永久国債化】

  1. 黒田バズーカによる国債買いオペで日銀は国債の半分(約500兆円)を保有している。
  2. 日銀が保有する国債の利息は、日銀株主である政府の利益である。
  3. 日銀と政府を一体とみると、日銀が持っている国債の元金も利息もないも同然である。
  4. このまま放置しておくと、満期が来た国債を償還するために、政府は新たに発行した国債を市中の銀行に買ってもらってお金を払うことになる。
  5. つまり、日銀が保有していれば、返さなくてもいいお金になっていた国債が、満期を迎えると市中に返さなければならないお金になってしまう。
  6. そこで日銀が持っている国債を永久国債にしてしまい、償還しなくても良いようにしてしまう。永久国債は帳簿上のお金であり、利息も発生しない。誰も損をしないし、誰も困らない。
  7. このように、これまで発行してきた国債の半分が自動的に消滅する。

日銀が持つ国債は政府の借金ではないとの論は、経済評論家の三橋貴明氏もかねてより主張されています。

しかし永久国債化による無借金化だけですと、日銀には帳簿上の500兆円もの永久国債が残ってしまいます。これを日銀当局や財務省はとても嫌がるそうです(私には理由がわかりませんが。。。)そこで、政府の通貨発行権を利用したデジタル円を発行することで、永久国債を処理します。

デジタル円は単なる通貨ではなく、利便性が高いという付加価値がついた通貨だそうです。スマホでワンタッチ決済が出来るだけでなく、例えば引っ越し時の煩雑な手続きをやってくれる通貨だそうです。引っ越しでは、市役所に届け出をしたり、電気ガス水道、NHK、郵便局などたくさんの手続きが必要ですが、デジタル円で処理すれば、自動的にぜーんぶやってくれる機能を付加できるとか。どのような仕組みで、そんなことができるのかは私もまだ分かっていませんが、今後普及していく必要があるそうです。

【政府によるデジタル円の発行】

  1. ユーザーのニーズに従って、利便性の高いデジタル円の発注を市中銀行から日銀に行う。
  2. 日銀は政府にデジタル円を発注する。
  3. 政府は日銀にデジタル円を発行し、日銀は受け取ったデジタル円と同額の永久国債を償還する。
  4. 日銀はデジタル円を市中銀行に売却する。

このようにして、永久国債は減っていくし、デジタル円も普及していき、良いことずくめであると、松田氏は主張します。

ありていに言えば、たまりにたまった政府負債を政府の通貨発行権でチャラにしましょうってことです。毎年毎年、国債を発行するのは、「ちゃんと返すお金です!」と規律ある財政政策を行っている姿勢を国内外に示すためです。足りない歳入分を政府が発行した通貨で補うと、だらしない通貨と見なされ、円の信認は瞬く間になくなるでしょう。松田プランを実行に移すとき、まず円の信頼低下が起きないのか?というのが気になります。

それにシャム双生児の相方のアメリカがどういうでしょう?世界経済に大きな影響を与える政策ですから、精密な調整が要求されるでしょうね。

米国では政府通貨発行権を行使しようとしたリンカーンやケネディが暗殺されたとも聞きます。大丈夫なのでしょうか?

世界各国のGDPや国債発行などの経済の大枠は、ビルダーバーグ会議で決められ、その内容の確認をダボス会議で行っているとか。

日本は肝腎のビルダーバーグ会議に参加できていないようです。本来の領土である北方四島も取り返せない国は一人前の国と認められず、そういう半人前国家には発言権がないからだそうです。

松田プランにしろ、何をするにしろ、まず覚悟を持って自立しないと何もできないですね。最近は、いつもこんな形の結論にしかなりません。

それでは!!

あみんこと網野忠文

政治経済

Posted by amin_itsu